ハキダメギク

ハキダメギク(キク科)[掃溜菊]

いたるところに生えている熱帯アメリカ原産の1年生の帰化植物で、名は大正時代にゴミ捨て場で見つかったことからついたもの。世田谷区の掃き溜めに咲いていたところを牧野富太郎博士に見つけられたばかりに、雑草とはいえ、あまりにも情けない名前をつけられてしまったかわいそうな植物。ただ、このとき牧野が見たものは今でいうコゴメギクであった可能性が高いらしい。
ともあれ、小さな花に近寄って観察すると、フリルのついた5個の舌状花を円形に並べ、なかなか愛らしい。「掃き溜めに鶴」とはこのことか。生活力も旺盛で、畑や庭先に生えて暖地ではほぼ一年中花を咲かせている。戦後、急に目立つようになり、最初は西日本に広まったが今では全国で見られる。
茎は基部で分枝し、途中で二叉に分枝して横に広がり、高さ15-50cmになる。茎や花柄には開出毛があり、ときに腺毛もある。
葉は対生し、長さ3-6cm、幅1.5-4cm。下部の葉は卵形、上部の葉は卵状披針形で縁に粗い鋸歯があり、先はとがる。主脈のほかに1対の目立つ側脈がある。両面とも有毛。葉柄は長さ0.3-1.5cm。
上部の枝先に1個ずつ花をつける。花柄に腺毛があり、頭花の直径は約5mm。周辺の雌性の舌状花と中心の両性の筒状花からなり、ともに稔る。総苞は長さ2-3mmで半球形、総苞片は長さ2-3mmの卵形で4-5個あり、まばらに腺毛がある。花床は円錐形で細い鱗片がある。舌状花は白色で4-5個あり、長さ1-2mmで先が浅く3裂する。舌状花の冠毛は芒状で冠毛の両側に生える毛は短い。筒状花は黄色で先が浅く5裂する。
果実は5角の棍棒状の痩果で長さ約1.5mmで黒色。
酷似したコゴメギクは、茎はほぼ無毛で全体に細身。舌状花は小型で冠毛はなく、筒状花の冠毛は先が芒状にならず房状に裂ける。葉の鋸歯は目立たない。
花期:6-11月(暖地ではほぼ1年中)
分布:帰化植物
撮影:2002.9.29 青森県八戸市


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。