ハマボッス

ハマボッス(サクラソウ科)[浜払子]

花序を禅僧が説法で使う仏具である払子に見立ててこの名があるというが、残存花柱をもった果実を払子に見立てたという説のほうが説得力がある。
海岸の波しぶきを浴びるような岩場に生え、ロゼット葉で越冬する2年草。礫の多い砂地にも生え、日本各地の海岸に広く自生する。
茎は3-4稜がある円柱状で赤みを帯び無毛、根元から分枝して株立ちになり、高さ10-40cmになる。
葉は互生し、無毛で肉質、光沢がある。長さ2-5cm、幅1-2cmの倒卵形~倒卵状長楕円形で、先は円く基部はしだいに細まり柄状になる。葉や萼に黒い腺点がある。
茎の先に総状花序をつけ、直径1-1.2cmの白色の花を多数つける。花序は初めは短く、開花が進むと伸びて長さ4-12cmになり、下から咲いていく。葉状の苞の腋に1個ずつ花をつける。花冠は5深裂し、裂片はくさび状長楕円形で先は円く、平開する。雄しべは5個で花筒に合着し、花冠裂片と対につく。花糸は短く葯とほぼ同長で葯の基部につく。雌しべは1個。萼は5深裂して果時にも残る。
果実は直径4-6mmの球形の蒴果で残存花柱が目立つ。若い果実は赤くてよく目立ち、熟すと頂上に穴があき、小さな種子をまき散らす。種子は楕円形で稜があり、6角状の網目模様のある種皮に包まれる。
花冠が紅色を帯びる品種があり、ベニバナハマボッスという。特に沖縄に多く見られる。
花期:4-7月
分布:日本全土
撮影:2008.5.1 神奈川県横須賀市
ハマボッス-2
雄しべは5個で花冠裂片と対につく。 2016.4.27 神奈川県横須賀市

ハマボッス-3
このあと残存花柱が落ちて上部から種子を散らす。 2016.6.30 神奈川県横須賀市 

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