ヒメヒオウギズイセン

ヒメヒオウギズイセン(アヤメ科)[姫檜扇水仙]

名は、直接的にはヒオウギズイセンに似て小さいことからついたもの。分解して考えると、姿が在来のヒオウギに似て小さいので姫の名を冠し、地下には水仙のような球茎があることからついたもの。
ともに南アフリカ原産の野草であるヒオウギズイセンとヒメトウショウブを親としてフランスで交配されたものが明治時代中期に導入され、それが野生化したもの。モントブレチアやクロコスミアとよばれることもある。
日当りのよい荒れ地や草地、湿地などで日本の風景にはそぐわない鮮やかな色の花をつけて群落となっている。自然度の高い山野にも侵入を始めており、警戒・対策が必要。
環境省「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」掲載種であり、佐賀県では「佐賀県環境の保全と創造に関する条例に基づく移入規制種の指定種」にもリストアップされており、県内への移入や栽培が禁止されている。
花茎の高さ50-80cmになる多年草。球茎は直径1-3cmで繊維に覆われ、走出枝を出して先端に子球をつくって殖える。
葉は根元から出て2列に互生し剣状。中央に隆起した筋がある。
葉束の中央から葉より高い花茎を出して上部で分枝し、穂状花序をつける。花は直径3-5cm、長さ3-4cmで斜め下向きに咲き、下から上に咲き上がる。花柄はない。外花被片、内花被片は各3個あり、橙色~橙赤色で喉部に濃色の斑点があり、基部は合着して筒状、先は平開する。雄しべや雌しべは橙色~黄色。雄しべは3個、雌しべは1個で花柱の先は3裂する。
果実は0.5-1cmの蒴果だが通常は不稔。
ヒオウギズイセンやヒメヒオウギは、同じ南アフリカ原産で名がよく似ていて混乱しやすいが別種。ヒメヒオウギズイセンはクロコスミア属(Crocosmia)であるが、ヒオウギズイセンはワトソニア属(Watsonia)で、散形花序に花がつき上向きに咲く。ヒメヒオウギはフリージア属(Freesia)で総状花序に花は上向きに咲く。
これらの記載についてはネット上ではかなりの混乱がある。上記についても、必ずしも正しいとは言い切れないのでご注意願いたい。
花期:7-8月
分布:帰化植物
撮影:2016.7.1 神奈川県横須賀市
ヒメヒオウギズイセン-2
ヒメヒオウギズイセンの花 基部に濃色の斑点がある。


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