ヒメジョオン

ヒメジョオン(キク科)[姫女菀]

女菀は中国産の野草の名だといい、これにちなむ名。昔の学者がヒメシオンに誤って女菀を充てたことが、その後の「ジョオン、ジオン、シオン」の一連の混乱のもととなっているらしい。
北アメリカ原産の帰化植物で、明治維新前後に渡来した1~2年草。柳葉姫菊とよばれ、観賞用に珍重された。日本全土の道端や野山に広がり、亜高山帯にまで入り込んでいる。現在は低地では後から渡来したハルジオンが優勢で、ヒメジョオンは少し山手の方に追いやられているようだ。生態系被害防止外来種リスト掲載種。
茎はまばらに粗い開出毛が生え、直立して上部で分枝し高さ0.3-1.5mになる。茎の中心は白色の髄がある。
根生葉は長い柄があり、卵形で大きく深い鋸歯があり、ロゼットをつくるが花時には枯れている。茎葉は互生し、長さ5-15cm、幅15-3cmの倒披針形で縁にまばらに大きな鋸歯があり、基部はくさび形で先はとがる。質は薄く、両面に短毛があり、縁と裏面主脈上に立った長毛がある。上部の葉はほぼ無柄で下部の葉は長い柄がある。
上部の枝先に散房花序を出し、直径約2cmの頭花を多数つける。蕾のときは花柄からうなだれるが、茎から大きくうなだれることはない。総苞は半球形で高さ6-8mm。総苞片は線状披針形で2-3列、長い毛があり先は鋭くとがる。中に多数の黄色の筒状花が80-100個あり、縁に2-3列の白色の舌状花が100個ほどある。舌状花は長さ7-8mm、幅1mmでときにやや紫色を帯びる。筒状花は先が5裂する。
果実はやや扁平な長さ0.8-1mmの円柱形の痩果で縦筋がありまばらな短毛生える。舌状花の冠毛は長さ約0.2mmと短く、筒状花の冠毛は長さ約2mmの長い毛と0.2mmほどの短い毛がある。ときに単為生殖する。
ロゼットや若いころのものはハルジオンと同様に香りがあるので、ゆでて和え物やおひたしにする。花を陰干ししたものや葉を日干ししたものは糖尿病の予防やむくみに効果があるという。北アメリカではかつて利尿に用いた。
舌状花の舌状部が退化したものをボウズヒメジョオンという。ヘラバヒメジョオンは大正時代に渡来。.葉はへら状で鋸歯は少なくほぼ全縁、茎とともにほぼ無毛。頭花は一回り小さく、直径約1.5cm。ヤナギバヒメジョオンは筒状花部分の直径が舌状部分より大きく、根生葉はへら形で茎葉とともに縁は裏側に反り鋸歯は低く、葉の色は濃い緑色。
ハルジオンもよく似るが、茎は中空で葉が茎を抱き、花時に根生葉があることなどで区別できる。
花期:6-10月
分布:帰化植物
撮影:2004.8.21 青森県三沢市
ヒメジョオンの花
蕾は花柄からうなだれるが、ヒメジョオンのように茎ごと大きくうなだれることはない。
2005.7.24 青森県六ヶ所村

ヒメジョオンの茎葉
葉の基部は茎を抱かない。 2005.7.2 青森県八戸市

ハルジオンに戻る ヒメシオンに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。