カントウタンポポ

カントウタンポポ(キク科)[関東蒲公英]

日当たりのよい道端や草地に生える多年草で、高さ20-30cmになる。在来のタンポポの一つで、エゾタンポポとトウカイタンポポの雑種と考えられている。
セイヨウタンポポなどの外来種はほぼ一年中咲いているのに対し、これら日本のタンポポは春にのみ咲く。都市化が進んだせいで外来種のタンポポが優勢だといわれて久しいが、東京都下や横浜市内でもカントウタンポポと思われるものをけっこう見ることができる。しかし、環境省の調査によれば、純粋な在来種や外来種は少なく、雑種が圧倒的に多いのだというから、見かけでは判断できないということのようだ。ただ、遺伝子解析をしなければその正体がわからないというのは困ったことで、素人にはまったくお手上げ状態であり、とりあえず形で決めていくしか途はない。
名は、関東地方を中心に生えることからついたもの。タンポポの語源については諸説あり、全てをここに書く余裕はないが、柳田国男が「野草雑記」で述べた説で、別称「鼓草」に由来し、鼓の音を擬した「タン、ポンポン」から転訛してきたというのが一般に支持されている。

根はゴボウ状の直根。葉は多数が根生し、長さ20-30cm、幅2.5-5cmの倒披針形で羽状に深裂する。茎葉はない。
葉腋から花茎を出し、直径3.5-4.5cmの頭花を1個つける。花茎は中空で切るとゴム質の乳液を出す。小昆虫からの防御手段だと考えられている。
頭花は晴天の日の朝に開花して日が陰るか日没になると閉じ、曇天や雨天の日は閉じたまま。全て両性の舌状花からなり、舌状花は黄色で先端は切形で5歯がある。周辺部のものは背面がしばしば赤褐色を帯びる。総苞は緑色で開花時で長さ1.5-1.6cm、花後1.7-2cm。外片は卵状長楕円形でまれに卵形、直立し上部に目立つ角状突起がつく。長さは内片の1/2-2/3ほど。
果実は長さ4.5-5mmのやや扁平な狭倒卵形の痩果で、上部に白色の冠毛が多数ある。
花が淡い黄白色になるものをウスジロカントウタンポポという。
トウカイタンポポは、角状突起が大きく、エゾタンポポは角状突起がないかあってもごく小さい。
花期:2-5月
分布:本(関東、静岡・山梨県)
撮影:2017.4.4 横浜市戸塚区
カントウタンポポの総苞
総苞片に角状の突起がある。 2017.3.31 横浜市中区

エゾタンポポに戻る ウスジロカントウタンポポに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。