カラスウリ

カラスウリ(ウリ科)[烏瓜]

名の由来は、熟すとカラスが好むからとか、唐から輸入された朱の原鉱(唐朱墨・唐墨)に形が似ているからとか、またスズメウリより実が大きいからとか諸説ある。通説は果実が食用にならないことから、単にウリの蔑称として「カラス」の名を冠したとする。カラスザンショウやカラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)などと同じく、利用価値が低く格下のものという意味でついたものたろう。
人家周りの林縁ややぶに生える雌雄異株の多年草。
茎は細いつる状で3-6mになり、節から巻きひげを出して他のものに絡まって伸びる。全体に白色の粗い毛がある。
葉は互生し、長さ幅とも6-10cmの卵心形で3-5浅裂し、先は鈍頭。表面は黒緑色で粗毛を密生する。光沢はない。
夏の日没後に葉腋に直径10cmほどのレース状の白色の花を開く。スズメガなどの大型のガに受粉を仲介してもらう虫媒花。
雄花は総状に3-5個花がつき、普通1日に1個だけ咲く。上の画像は雄花。雌花は単生する。花冠は普通5裂し、裂片は長楕円形で縁が糸状に長く細かく裂け、夕方に裂片が伸び、夜明け前にしぼむ。
果実は長さ5-8cmの楕円形で、若い果実は緑に白い縦筋があり、秋に朱赤色に熟す。種子は長さ1cmほどで20-30個入っており、黒褐色でカマキリの頭に似ていて、縦に隆起した帯がある。これを結び文に見立てて別名をタマズサ(玉章・玉梓)という。大黒様の打出の小槌に見立てて財布に入れる習わしもある。
つるは秋に地面に向かって伸び、地中に潜って新しい紡錘形の塊茎をつくる。
塊根はキカラスウリの代用として天瓜粉の材料とする。漢方で干した根を王瓜根、干した王瓜仁とよび薬用として利用する。
キカラスウリは、葉の上面にまばらに毛があり、花冠の裂片はカラスウリほど細かく長くは裂けず、夜が明けても咲いていることが多い。果実はカラスウリより大きい球形~楕円形で黄熟する。種子は卵形で1室。
花期:7-9月
分布:本(宮城県以南)・四・九・沖
撮影:2015.7.29 横浜市南区
カラスウリの果実
2016.10.26 神奈川県横須賀市

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