カズノコグサ

カズノコグサ(イネ科)[数の子草]

牧野富太郎の命名で、小穂が密生する花序をカズノコ(ニシンの卵)に見立ててつけたもの。別名をミノゴメといい、別名は江戸時代の本草学者小野蘭山の命名によるものだが、食用にならないとして牧野富太郎が「改名」した。また、ミノゴメは別属のムツオレグサの別名でもあるので使わない方が混乱がない。
似たものが多いイネ科植物の中では比較的覚えやすいもので、カズノコに似た花序を一度見れば、忘れることはないだろう。
耕起前の水田や水田跡地などにスズメノテッポウなどとともに群生する1年草~越年草。茎はやや軟質で太く中空で、高さ30-80cmになる。水田耕起前に開花から結実までの一連の生活を終える。
葉は長さ7-20cm,幅0.6-1.2cmの線形で白緑色、両面とも無毛だがややざらつく。葉舌は薄膜質で淡白色、高さ3-6mm。葉鞘は節間より長い。
花序は長さ15-35cmの円錐状で直立する。短い枝を左右に互生し、枝の片側に淡緑色の小穂を2列に多数密につける。小穂は長さ約3mmで左右に扁平、ふつう1個の小花からなる。2個の苞穎は同形で3脈があり淡緑色、背面が著しく膨れて舟形になって小花を包む。護穎は長さ約3mmの狭卵形で5脈があり先はとがる。小穂の基部に関節があり、熟すと黄褐色になって関節から小穂ごと落ちる。
花期:4-7月
分布:日本全土
撮影:2019.5.7 川崎市麻生区
カズノコグサ-2
小穂が密集してつく花序をカズノコに見立てた。 2019.5.7 川崎市麻生区

カズノコグサ-3
苞穎の背部が膨れて舟形になり、小花を包む。 2019.5.7 川崎市麻生区


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