ミズアオイ

ミズアオイ(ミズアオイ科)[水葵]

水中に生え、葉の形がカンアオイの仲間に似ているのでこの名がある。
昔はこの葉を菜葱(ナギ)といって食用にしたというが、農薬の影響か極端に数が減りめったに見ることができなくなった。環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)とされており、これ以上環境の変化が進むと絶滅が心配されるのだが、青森県では以前よりだいぶ少なくなったとはいえまだ県内各地で見られる。一方で暖地では別属の帰化植物ホテイアオイが水面を埋め尽くすほど殖え、害草となっている。
低地の水湿地や休耕田などに生え、高さ20-40cmになる抽水性の1年草。全体が無毛で茎や葉柄は多孔質で軟らかい。
葉は質が厚く深緑色で光沢があり、長さ幅とも5-10cmの円心形で全縁、先は急に細くなって先端部はやや鈍頭。根生葉の柄は長さ10-20cmと長いが茎葉の柄は5-10cmと短い。
茎の先に長さ5-15cmの総状花序を葉より高い位置に出し、斜上する長さ0.5-1.5cmの花柄の先に青紫色で直径2-3cmの花を10-20個以上つける。花は一日花で、数個ずつ下から咲き上がる。花柄の基部に鞘状の苞がある。花被片は6個で基部まで離生し、長さ1.5-2cmの楕円形で内花被片はやや幅広い。雄しべは6個でうち5個は小型で葯は黄色。1個は大型で花糸にかぎ状の突起が1個あり、葯は青紫色。子房は上位3室、花柱は湾曲して斜上し柱頭は頭状。なお、大型雄しべと柱頭の位置関係には、花を正面から見たとき柱頭が左側、大型雄しべが右側にあるもの(L型)とその逆になるもの(R型)の2型があるという。L型、R型、大型雄しべ、小型雄しべのそれぞれの役割あるいは相互に関連することによる効果などは、ある程度研究者によって調査が進んでいるようだ。
同じく水田に生え、全体に小さいコナギは、花序が葉より背が低い。
花期:8-10月
分布:北・本・四・九
撮影:2008.9.6 青森県東部
群生するミズアオイ
放棄された水田跡に自然に蘇ったミズアオイ。おそらく放棄前より殖えているのだろう。 2008.9.6 青森県東部

ミズアオイの花
雄しべ6個のうち1個は大きく、葯は青紫色。 2008.9.6 青森県東部

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