ムサシアブミ

ムサシアブミ(サトイモ科)[武蔵鐙]

鐙<あぶみ>とは、馬に乗るときに足を掛ける金具のことで、武蔵の国で作られたものは鐙の端に刺鉄<さすが>をつける工夫がなされていた。この刺鉄が仏炎苞の先端の突起に似ており、そこで仏炎苞全体の形を「武蔵鐙」にたとえたものといわれる。海に近い湿った林内や谷沿いに生え、高さ30-60cmになる雌雄異株の多年草。地下の球茎から偽茎が伸び、そこから葉柄と花柄を出す。葉柄は長さ15-30cmあり、葉は光沢のある3小葉からなる複葉で2個つく。小葉は長さ15-30cmの楕円形で先は尾状にとがる。葉柄の間から葉より短い花柄を出し、仏炎苞に包まれた白色の肉穂をつける。仏炎苞は暗紫色~白緑色で白く細い隆起する縦筋が目立つ。なお、画像の株は、植物園などで植栽されていたものではないが、西日本では珍しくない本種も関東ではきわめて少なく、植栽株が逸出したものかもしれない。
花期:3-5月
分布:本(関東以西)・四・九・沖
撮影:2007.5上旬 東京都西部


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