ナンバンギセル

ナンバンギセル(ハマウツボ科)[南蛮煙管]

花茎を含めた花の形が江戸時代に日本に居留したポルトガル人やスペイン人(南蛮人)が使う煙管(陶器製のクレイパイプ)に似ていたことからこの名がある。やや頭を垂れてうつむいたような姿からオモイグサ<思い草>の別名もある。
山地の草地に生える1年生の寄生植物で、ススキチガヤ、サトウキビなどのイネ科植物のほか、ミョウガ、ショウガなどの根にも寄生する。
全草で葉緑素を欠き、茎は赤褐色で短く、ほとんど地中にあって狭3角形の鱗片葉が数個つく。
葉腋から高さ15-20cmの花柄を出し、長さ3-3.5cmの紅紫色で筒状の花を横~ややうつむき加減につける。萼は鞘状で淡紅紫色の筋が入り先はとがる。花冠は5浅裂し裂片は全縁。
果実は長さ1-1.5cmの卵球形の蒴果。中の種子は黄色でごく小さく、数十万粒できるという。
現在日本では見かけることが少なくなったが、元々熱帯性でフィリピン、台湾などのサトウキビ畑に大発生して大きな被害を出したこともあるという。
ナンバンギセルの分布については、どの文献・ネット情報も例外なく「日本全土」としているが、少なくとも青森県を含む東北地方北部では見られず、北海道においても自生しているかは疑問。
よく似たオオナンバンギセルは全体に大きく、花冠の裂片に鋸歯があり、萼の先端がとがらないことで区別できる。花の色も赤みが強い。青森県が北限で、東北地方でよく見られるのはこちら。
花期:8-10月
分布:本(東北地方南部?以南)・四・九・沖
撮影:2016.9.6 神奈川県横須賀市

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