ナンテンハギ

ナンテンハギ(マメ科)[南天萩]

小葉がナンテンの葉に似ていることからこの名がある。別名をフタバハギといい、こちらはマメ科植物では珍しく、小葉が2個しかないことからの命名。 アズキナタニワタシともいう。ハギの名をもつがハギとは別属で、クサフジヤハズエンドウの仲間。これらソラマメ属の仲間と違って、巻きひげを出さずに自立する。しかし結局は倒れてしまっていることが多い。
山野の日当たりのよい草地や土手、林縁などに生え、地下にある木質の太い根茎から茎を株立ち状に出し、斜上してやや屈曲しながら高さ0.4-1mになる多年草。茎に稜があり、初め少し軟毛がある。
葉は2個の小葉からなる複葉が互生する。小葉はやや革質で長さ4-7cm、幅1.5-4cmの卵形~広披針形で全縁、先はとがるが鈍いものもある。葉の形は変化が多い。巻きひげはまったく出ない。葉柄は短く、基部の托葉は腎形で歯牙があるかまたは2裂する。
葉腋から長さ3-10cmの総状花序を出し、紅紫色で長さ1-1.5cmの蝶形花を片側に偏って多数つける。苞は線形~披針形で開花前に脱落する。萼は斜形で5-6mm、5個の萼裂片は不同長で、最下の裂片は他より長く、約2mmで萼筒より短い。雄しべは2体。雌しべは1個。
果実は長さ2.5-3cm、幅6mmの扁平な狭楕円形で無毛の豆果で9-11月に熟す。明らかな柄があり、3-7個の種子を入れる。種子は直径3mmの球形で黒褐色。
春の芽出しは、ゆでると小豆の匂いがすることから小豆菜とよばれ、山菜として利用される。天ぷらや油炒めのほか、くせがないのでおひたしや汁の実にしてもよい。花序は天ぷらにする。薬用には開花期の前草を日干しして煎服するとめまいや疲労回復に効果があるという。
小葉が線形~狭披針形のものをフジガエソウといい、本州に分布する。フジガエソウに似て、苞が脱落しないものをクマガワナンテンハギといい、熊本県球磨川沿いに産する。
ミヤマタニワタシは栃木県~愛知県の山地に生え、5-10個の花をつけ、苞は長さ3-8mmの狭卵形~卵形で花後にも残る。小葉はナンテンハギと同じく2個。
花期:6-10月
分布:北・本・四・九
撮影:2002.9.16 青森県三沢市
ナンテンハギ-2
花は片側に偏って多数つく。 2004.9.26 青森県八戸市

ナンテンハギ-3
葉は2小葉。2017.10.5 神奈川県藤沢市


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