ノハナショウブ

ノハナショウブ(アヤメ科)[野花菖蒲]

名は野に咲き、葉がショウブ科のショウブに似ているが花が美しいことから。直接的には野生のハナショウブの意。
園芸品種として人気の高い花菖蒲はこの花を改良して作り出されたもの。花菖蒲は江戸時代から改良が重ねられ、内花被片が大型になって外花被片との差がなくなり、花の色も多様で現在では五千を超える品種があるといわれている。
山野の日当たりのよいやや乾いた湿地や草地に群生し、茎は高さ0.5-1.2mになる多年草。根茎は褐色の繊維に被われ、分枝して横走するのでしばしば群生する。
葉は袴状に互生し、長さ30-60cm、幅0.5-1.2cmの剣状で太い盛り上がった中脈が目立つ。
花茎は葉より上に伸びて頂部に数個の苞があり、その中からやや赤みのある紫色の花を数個開く。花は直径約10cmで花被片は6個。外花被片は3個、長さ約7cmの広倒卵形で先が垂れ、中央から基部の爪にかけては黄色。内花被片は3個、長さ約3-4cmの狭長楕円形で直立する。花柱は3分枝し弁花して幅広く、裏側の先に柱頭があり、先は2裂し裂片はほぼ全縁。雄しべは3個で花柱分枝の下側に沿ってつき葯は黄色。
果実は長さ2.5-3cmの楕円形の蒴果で頂部に嘴状突起があり、熟すと3裂する。種子は多数。
カキツバタアヤメと似ているが、カキツバタの外花被片には白い筋が、アヤメはその名のとおり綾目の模様が入るのに対し、ノハナショウブは外花被片の基部に黄色の筋が入ることで区別できる。長い改良の歴史を経た花菖蒲もこの特徴は失われていない。
花期:6-7月
分布:北・本・四・九
撮影:2006.7.23 岩手県葛巻町
ノハナショウブの群落(種差海岸)
種差海岸のノハナショウブ群落。 2008.6.28 青森県八戸市

アヤメに戻る カキツバタに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。