サクラソウ

サクラソウ(サクラソウ科)[桜草]

名は花が桜に似ているからついたもの。
この花の仲間は雪解けとともに開花するものが多く、属名のPrimulaは「最初の」という意味で、春真っ先に咲くことを表している。開花時は、辺りが急に明るくなったように感じるほどの華やかさで花好きを引きつける。しかしその華やかさがあだとなり、自生地では深刻な盗掘の脅威にさらされている。新聞の開花報道もその一因で、実際に新聞報道によって自生場所が特定されたことから盗掘が相次ぎ、希少種が絶滅してしまった例がある。準絶滅危惧(NT)。
埼玉県の県花で、さいたま市田島ヶ原の群生地は、特別天然記念物に指定され保護されている。
江戸時代から園芸用に栽培されて多くの品種があり、白、紅、淡紫、絞り、覆輪、狂い咲き、大輪など、花色や形に変化が多い。
湿り気の多い明るい野原や山麓に生える多年草で、根茎は太く短く、全体に白い縮れた長毛がある。
葉は根際に集まってついて葉身の1-4倍の長い柄があり、長さ4-10cm、幅3-6cmの長卵形~卵状長楕円形、基部は浅い心形で先は鈍形。縁に浅い不揃いな鈍い重鋸歯があり、質はやや薄く表面に著しいしわがある。
展葉と同時に葉の間から15-40cmの花茎を直立し、先端に7-20個の花を散形につける。苞は狭披針形。花柄は花期に長さ0.5-1.5cm、果期に2-3.5cmになる。萼は緑色で無毛、長さ0.8-1cmの筒状で半ばまで5裂し、裂片は披針形。花冠は淡紅紫色で直径2-3cm、先は深く5裂して平開し、裂片の先はさらに浅く2裂し、喉部は白色、筒部は長さ1-1.3cm。自家受粉を防ぐため、長花柱花と短花柱花の2型があり、両者の間で受粉が行われた場合にのみ結実する。雄しべは5個で花筒の中部(長花柱花)または上部(短花柱花)に合着する。
果実は直径3-5mmの扁球形の蒴果で残存した萼に包まれ、萼片より短く、裂開せず子房下部と萼片との接点から離れて種子を散らす。
花期:4-6月
分布:北(南部)・本・九
撮影:2005.6.5 岩手県中部
サクラソウ2

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