シナノナデシコ

シナノナデシコ(ナデシコ科)[信濃撫子]

名は信濃(長野県)に多いことからついたもの。
希産種で分布は限られているというが、ときにバスの通る山岳道路沿いの岩場や荒れた河原にも群生しているのを見かける先駆植物。
今までに長野、静岡、山梨の各県で見ている。バス道路脇の崩壊岩壁を覆った金網越しに群生していたのが3回、山小屋近くの荒れた河原で1回、これは他の植物はコケしか生えていないようなところだった。
低山帯~亜高山帯の河原や岩場に生え、茎は直立し4角状で節が膨れ、高さ20-40cmになる真正2年草。
なお、真正2年草とは、秋または春に発芽し、1年目の夏に専ら栄養器官の成長を行い、2年目に開花・結実し、生存期間は1年以上2年未満の草本のことをいう。(ただし、真正2年草であっても種子が結実した年に発芽せずに埋土種子として何年も休眠する場合は、発芽から枯死までの期間は2年以上になる。)。2年草といわれるものが全てそういう生活をするかというとそうではなく、むしろ数えるほどしかないのだという。多くの2年草は開花が3年目や4年目になることも珍しくなく、真正2年草に対して可変性2年草とよばれる。
葉は対生し、長さ3-6cm、幅3-8mmの広線形で先はとがり基部は茎を抱く。縁に突起状の毛がある。
庭で栽培されるアメリカナデシコに近い種類で花付きがよく、茎頂に密集した集散花序をつくり、紅紫色で直径1.5-2cmの5弁花をかためてつける。花弁は広倒卵状で先は細かい歯牙があり、基部には毛がある。萼は長さ1.5-2cmの筒形で先は5浅裂し基部に2対の苞がある。苞は先が芒状に長く伸びる。
高さが8-20cmで花時に根生葉が残るものをミヤマナデシコという。ミヤマナデシコはシナノナデシコの別名としている文献が多いが、YListではシナノナデシコの品種としている。
カワラナデシコは同じところに生えていることもあるが、花は大きく花弁は細裂するので全く印象が異なる。
花期:6-8月
分布:本(中部)
撮影:2004.7.15 静岡市葵区

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