タマムラサキ

タマムラサキ(ヒガンバナ科)[玉紫]

名は花序が紫色の球形になることからついたもの。海岸に生えるので別名ハマラッキョウという。
海岸の草地や岩礫地に生える多年草で高さ10-30cmになる。地下の鱗茎は狭卵形で外皮は灰白色で古い外皮がときに繊維状に残る。
葉は根生し、扁平な広線形で中実、ときに3稜形に近くなるものもある。冬には葉は枯れる。
花茎の先の球状の散形花序に紅紫色の花が多数咲く。小花柄は長さ1.2-1.5mmで花序の基部に2片の苞があり、花はノビルのようなむかごにならない。花被片は6個で長さ5-7mmの楕円形。外花被片3個、内花被片3個が2列に並ぶ。先は円く平開しない。雄しべは6個で花糸は紅紫色で花被片より著しく長く、内輪雄しべの基部の歯牙はほとんどない。ネギ属なので子房は上位、3室で雌性期に子房基部にある蜜腺の上が深くくぼみ、椀状の構造が被う。
果実は蒴果で胞背裂開し、種子は黒色、扁平で稜角がある。
九州南部の山地草原に生えるナンゴクヤマラッキョウは花糸基部に歯牙があり、雌性期に蜜腺を被う構造が発達しない。ヤマラッキョウは葉の断面は鈍3角形で中空。食用にするラッキョウは中国原産で、鱗茎の外皮は薄く、花糸の基部に大きな歯牙がある。葉は冬でも枯れない。
花期:9-12月
分布:本・四・九
撮影:2016.11.18 神奈川県三浦市
タマムラサキの花序
2016.11.18 神奈川県三浦市

タマムラサキの花
花糸の基部の歯牙は不明。 2018.11.20 神奈川県三浦市

タマムラサキの葉の断面
葉の断面。扁平で中実。 2018.11.20 神奈川県三浦市

ヤマラッキョウに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。