ツチアケビ

ツチアケビ(ラン科)[土木通・土通草]

似てはいないが土に生えてアケビのような実がつくことからこの名がある。山の神様や修験者の持つ錫杖に見立てて別名ヤマノカミノシャクジョウヤマシャクジョウという。
樹林下や笹藪に生える地生ラン。地生で無葉緑の菌従属栄養植物で、数年ごとに発生する。全体に褐色。根茎は太く、横に長くはう。根の中にナラタケの菌糸束を取り込んで菌と共生する。
地上茎は直立し、太い肉質で硬く、上部は分枝して褐色の短毛があり、高さ0.5-1mになる。
葉は退化し、小さな鱗片状の3角状披針形で背面が膨らみ、乾くと革質になる。
茎上部の複総状花序に多数の花をつける。花柄や萼片、子房に短毛が生える。花は黄褐色で半開し、長さ1.5-2cm、直径2.5-3cm。萼片は長さ1.5-2cm、幅4-6mmの長楕円形。側花弁は萼片とほぼ同形同大で無毛。唇弁は黄色で蕊柱の基部について上方に直立し、肉質な広卵形で萼片より少し短く、縁は内側に少し巻いて細かく分裂し、内側にはとさか状の隆起線がある。蕊柱は長くてやや内曲する。葯は2室。
果実はソーセージやバナナに似ている肉質で狭長楕円形の液果で下垂する。長さ6-10cm、幅約3cmで秋に赤熟するが裂開しない。種子には翼がある。
薬用としては、果実を日干しにしたものを土通草(どつうそう)といい、利尿や強壮に煎服する。湿疹には煎汁で洗う。
花期:6-8月
分布:北(空知以南)・本・四・九
撮影:2018.10.22 川崎市多摩区
ツチアケビの果実
林内で初めてこの果実を見ると驚く人が多い。 2018.10.22 川崎市多摩区


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