ヤマゴボウ

ヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)[山牛蒡]

名は、山に生えるゴボウの意。根が似ていることからついたもの。
ヒマラヤ~中国原産といわれ、食用、薬用として移入された全体無毛の多年草。人家に植えられ、里山周辺の林縁などに野生化しているが数は少ない。茎は淡緑色、太い円柱形で基部で直径2-3cmになり、分枝して高さ1-1.7mになる。根は肥大してゴボウ状に伸びる。
葉は柄があって互生し、質は薄くて軟らかく、長さ10-30cm、幅6-15cmの楕円形~卵状楕円形で全縁、多くは鈍頭だがまれに鋭頭で基部はくさび形。托葉はない。
枝先に0.5-3cmの柄がある長さ3.5-17cmの総状花序を葉と対生状に直立し、直径約8mmの白い花を密集してつける。小花柄は0.5-1cm。花弁はなく、花弁状の萼片はふつう5個あり、長さ2.5mmの楕円形で先は円く内側はくぼみ、花時に展開して果時まで残る。雄しべはふつう8個で葯は紫紅色。子房は8個の心皮が輪状に離生して並び、それぞれの先端が伸びて外側に反り返った花柱となる。
果序は果時にも直立し、果実は8個の分果に分かれた直径8mmの上下に潰れた扁球形の液果。初め緑色でのちに紫黒色に熟す。分果はそれぞれ1種子を含み、種子は黒色で光沢があり表面は平滑、長さ約3mmのやや扁平な腎円形。
ヤマゴボウの名で土産物屋に売っているのは、モリアザミなどの根。本物のヤマゴボウの根は有毒なので食べると危険。薬用になり、根を日干ししたものを商陸(しょうりく)とよび、利尿薬に用いるが、硝酸カリウムを多量に含み有毒なので素人療法は厳禁。若葉は食用として利用されたが、大量に食べると危険。
同属のヨウシュヤマゴボウは茎は赤く花序が果期に垂れ下がる。在来種で関東地方以西に分布するマルミノヤマゴボウは花が淡紅色。果実は心皮が合着しほぼ球形で分果にならない。
花期:6-9月
分布:北(西南部)・本・四・九
撮影:2003.7.20 青森県三沢市
ヤマゴボウの花
花弁状の萼片はふつう5個。葯は紅紫色。 2009.7.25 青森県三沢市

ヤマゴボウの果実
若い果実。8個の分果からなる。 2009.7.25 青森県三沢市

ヨウシュヤマゴボウに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。